金貨と白銅貨のコントラストが美しいプレミアムなセット

明仁上皇陛下の即位を記念して発行された、天皇陛下御即位記念 10万円金貨。それは3種類の形態で販売されました。
まず、通常の金貨単品、次にプルーフ加工の金貨単品、そして500円白銅貨とセットになったものです。
ここで紹介するのは、10万円金貨と500円白銅貨がセットになった天皇陛下御即位記念貨幣セット。
発行数は10万セットで、1990年(平成2年)4月10日に日本造幣局より発売されました。
10万円硬貨は純金の金貨、500円硬貨は白銅貨となっており、その硬貨の色の対比が美しいセットです。
美しいといえば、金貨と白銅貨のデザインにも注目!金貨には黄金に輝く鳳凰と瑞雲がデザインされ、裏面には菊の御紋と桐と唐草が。白銅貨には、表面にエレガントな特別御料儀塗車、裏面に菊の御紋と束帯の紋様が施してあります。
ちなみに白銅貨とは、銅を主体としてニッケルを10%~30%含む合金の“白銅”を鋳造した硬貨のこと。
身近なものでは100円硬貨が挙げられます。
大正時代に造られた儀装馬車1号

白銅貨の特別御料儀塗車とは儀装馬車1号のこと。中央にそびえ立つ鳳凰が目を引く、四人乗りの馬車です。
大正3年に座馭式(ざぎょしき)8頭立6頭曳として製造され、大正4年の即位の礼で使用されました。
その後、昭和3年に座馭式から騎馭式に改造及び大修復を行い、同年の昭和天皇の即位の礼で使用されました。
御即位の金貨は2種類発行されている
天皇陛下の即位をお祝いする金貨は、この10万円金貨のほかにもう1種類存在します。それは2019年(令和元年)に発行された、天皇陛下御即位記念 1万円金貨です。こちらは徳仁陛下が天皇に御即位された記念に発売されました。
なお、御即位1万円金貨にも、金貨と500円バイカラークラッド貨がセットになったものがあります。同じ御即位でも額面が大きく違いますし、重量も御即位10万円金貨が30g、御即位1万円金貨が20gと異なるので、混同されることはないでしょう。
【御即位金貨のラインナップ】
- 天皇陛下御即位記念 10万円金貨
- 天皇陛下御即位記念 10万円プルーフ金貨幣セット
- 天皇陛下御即位記念貨幣セット 10万円金貨と500円白銅貨
- 天皇陛下御即位記念 1万円金貨
- 天皇陛下御即位記念 1万円金貨と500円バイカラークラッド貨プルーフセット
御即位金貨を売るときは金相場にも注目しよう
10万円金貨の買取価格を決めるうえで、注目したいポイントがあります。それは、ずばり「金相場」。
金相場とは何なのか、なぜ金相場が買取価格に影響するのかなど、買取に出す前に知っておきましょう。
金相場と買取価格の関係
金相場とは、金を売買する際に目安となる取引価格のことです。市場に金が多く出回っているときは価値が下がり、逆になれば価値が上がるケースが多いです。
それ以外に、その国の経済状況や社会情勢などによっても金相場は変動するため、一概に相場が決まっているわけではありません。
相場価格から金1gあたりの買取価格を決め、金の質量を計算して買取価格が決まります。少しでも高く10万円金貨を買い取ってもらいたいなら、金相場が高い時期を見計らって売ることが大切です。
ちなみに、天皇即位の10万円金貨は約30gあるため、金買取相場が5千円のときに買取に出せば15万円になります。
もし金買取相場が4千円になれば12万円でしか買い取ってもらえないので、3万円も損してしまいます。
このように、金相場次第で得をするか損をするかが変わるので、注意深く相場をチェックしておきましょう。
注意!買取価格は金貨の状態によっても変わる
ホームページには、10万円金貨の通常買取価格を表示しています。ただ、どんな状態の金貨でもこの価格で買い取れるとは限りません。
傷や汚れ、付属品類の欠品など状態によっては買取価格が下がる可能性もあります。
表示買取価格通りに買取価格が確定するわけではないので、買取を決める前に査定依頼や問い合わせをしておくと安心です。
高く売るには「グレーディング」がおすすめ
せっかく手に入れた10万円金貨があるなら、少しでも高く売りたいと思いますよね。そんなときは、手元の金貨を国際的鑑定機関でグレーディングしてもらいましょう。金貨の価値を高められる可能性もあるグレーディングについて、詳しく解説します。
■グレーディングのメリット
グレーディングとは、国際的に認められている鑑定機関による「格付け」のことです。適切な手順を経てグレーディングされたコインは、真贋はもちろん、コインとしての状態まで証明されたことを意味します。
これにより、客観的な価値が判断しやすくなるだけでなく、鑑定機関によるお墨付きを得られたことになるため、通常品よりも価値が高くなりやすいのです。
手持ちの10万円金貨の価値がよくわからない、箔をつけたいという場合は、鑑定機関に依頼してみましょう。この場合、豊富な実績によって多くの貨幣愛好家から信頼を集める機関を選ぶのがポイントです。
■グレーディングすると数万円アップの可能性も!
グレーディングされるということは、プロによる鑑定が済んだ本物だという証です。このため、グレーディングされているだけで数千円アップすることもあり、なかには数万円も買取価格がアップするケースもあります。
もちろん、金貨の状態によっては確実に上昇するとは限りませんが、可能性は高まります。買取価格が上がれば、天皇陛下御即位記念 10万円金貨も価値が高まり、買い取ってもらえる可能性もあるのです。
要注意!高く売るためのコツ
少しでも高く売ろうとして、10万円金貨にいろいろと手を加えてしまう人もいます。
しかし、硬貨・古銭・紙幣、古紙幣は発行されたときの状態に近いほど価値が上がるもの。手を加えれば、逆に価値を損なってしまうおそれもあるのです。そんな悲しい事態を避けるために、やってはいけないことや高く売るためのコツを覚えておきましょう。
■無理に手入れをしない
保管状態によっては、10万円金貨がくすんだり汚れたりしてしまうケースもあります。
普通の中古品売買の場合、品物を高く売るためには掃除をしてきれいな状態にしておくことが欠かせません。同様に10万円金貨も同じように掃除をしたくなりますが、それは絶対にやめましょう。
磨いたり洗浄したりすると、金貨の状態を悪くする可能性があります。いっそ、何もしないほうが価値が高かったというケースもありえるので、保管していた状態のまま買取に出すようにしましょう。
■売り時の見極めが大事!金相場を必ず確認
金の買取価格は、相場に左右される部分が大きいです。せっかく金貨を持っていても、金相場が低いときに売れば損をしてしまいます。少しでも高く売るためには、相場をしっかりと見極めることが大切なのです。
ただ、金相場がどう動くかは誰にもわかりません。
自分では今がピークと思って買取に出しても、その後も上昇し続けて悔しい思いをする可能性もあります。逆に、上昇するだろうと見込んで売らずにいたのに、どんどん相場が下降して売るに売れなくなるケースもあります。
このように、金相場の動向によって10万円金貨の買取価格が大きく変わるので、相場の動向はこまめに確認しておきましょう。