天皇陛下御即位記念 1万円金貨はどのような金貨?

第125代天皇陛下だった明仁さまが2019年(平成31年)4月30日に退位し、5月1日に皇太子徳仁さまが第126代天皇に御即位。それに伴い新元号「令和」がスタートしました。
この天皇陛下御即位記念 1万円金貨は、徳仁さまの御即位を記念して造幣局が発行したものです。
御即位記念金貨としては、1986年(昭和61年)に発行された昭和天皇の天皇陛下御即位記念 10万円金貨に次いでの発売であり、御在位金貨の場合年数を重ねるごとに発行することができますが、御即位は1回しか行われないため、大変記念になる1枚です。
天皇陛下御即位記念 1万円金貨のデザインと品位
御即位1万円金貨の表面には、皇室の金貨ではおなじみの鳳凰が用いられ、鳳凰と瑞雲をデザイン。裏面には菊花紋章と天皇陛下のお印の梓、そして皇后陛下のハナマスが描かれています。
また、すべて特殊な技術を用いて製造し、表面に光沢を持たせたプルーフ加工がされており、観賞用としても耐えうる美しい金貨です。
品位はK24、重量20g、直径28mm。金貨単品のほかに、500円バイカラークラッド貨との2点セットも販売され、その発行枚数と価格は金貨単体が2万枚で税込み140,555円、2点セットが3万枚で142,593円となっていました。
御即位記念 1万円金貨の価値とは……?
この御即位記念 1万円金貨は20gの質量があります。これは最もポピュラーとされる天皇陛下御在位60年記念 10万円金貨と同じなのですが、1万円と10万円で換金率がよいのは1万円です。
例えば2022年2月現在の金相場が7,305円だとして×20をしてみると146,100円。元値が10万円の御在位60年記念金貨は+46,100円に対して、御即位記念金貨は+136,100円と約13万もアップ!こうして考えると、御即位記念金貨の価値は高いと言えるでしょう。
新たな時代の幕開けとなった即位の礼

2019年(令和元年)5月、皇位継承に伴って新たに即位した天皇陛下が、即位を宣言される「即位礼正殿の儀」が皇居の宮殿で行われました。この「即位礼正殿の儀」は国事行為として行われる「即位の礼」の中心となる儀式。天皇陛下は宮殿の「松の間」で皇后さまとともに臨まれました。
天皇陛下は平安時代から儀式での天皇の装束とされる「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」に身を包み、高さ6m50cmほどある「高御座(たかみくら)」の台座へ。続いて十二単(じゅうにひとえ)を着た皇后さまが「高御座」と並んで置かれた高さ5m50cmほどの「御帳台(みちょうだい)」へ。そして、天皇陛下が即位を内外に宣言するお言葉を述べられました。
儀式には秋篠宮ご夫妻をはじめ、11人の皇族方が参列されたほか、外国の元首や王族、それに内閣総理大臣や各界の代表など、およそ2000人が参列。
この模様は当時テレビでも放送されたので、記憶に残っている人も多いのではないでしょうか?
その後、祝賀御列の儀で車に乗られた天皇皇后陛下が、沿道の人々に手を振るシーンもありました。このとき沿道に集まった人の数は約11万9000人だったとか!
御即位金貨を売るときは金相場にも注目しよう
1万円金貨の買取価格を決めるうえで、注目したいポイントがあります。それは、ずばり「金相場」。金相場とは何なのか、なぜ金相場が買取価格に影響するのかなど、買取に出す前に知っておきましょう。
■ 金相場と買取価格の関係
金相場とは、金を売買する際に目安となる取引価格のことです。市場に金が多く出回っているときは価値が下がり、逆になれば価値が上がるケースが多いです。それ以外に、その国の経済状況や社会情勢などによっても金相場は変動するため、一概に相場が決まっているわけではありません。
相場価格から金1gあたりの買取価格を決め、金の質量を計算して買取価格が決まります。少しでも高く1万円金貨を買い取ってもらいたいなら、金相場が高い時期を見計らって売ることが大切です。
ちなみに、天皇即位の1万円金貨は約20gあるため、金買取相場が5千円のときに買取に出せば10万円になります。もし金買取相場が4千円になれば8万円でしか買い取ってもらえないので、2万円も損してしまいます。このように、金相場次第で得をするか損をするかが変わるので、注意深く相場をチェックしておきましょう。
■ 注意!買取価格は金貨の状態によっても変わる
ホームページには、1万円金貨の通常買取価格を表示しています。ただ、どんな状態の金貨でもこの価格で買い取れるとは限りません。
傷や汚れ、付属品類の欠品など状態によっては買取価格が下がる可能性もあります。表示買取価格通りに買取価格が確定するわけではないので、買取を決める前に査定依頼や問い合わせをしておくと安心です。
高く売るには「グレーディング」がおすすめ
せっかく手に入れた1万円金貨があるなら、少しでも高く売りたいと思いますよね。そんなときは、手元の金貨を国際的鑑定機関でグレーディングしてもらいましょう。金貨の価値を高められる可能性もあるグレーディングについて、詳しく解説します。
■ グレーディングのメリット
グレーディングとは、国際的に認められている鑑定機関による「格付け」のことです。適切な手順を経てグレーディングされたコインは、真贋はもちろん、コインとしての状態まで証明されたことを意味します。
これにより、客観的な価値が判断しやすくなるだけでなく、鑑定機関によるお墨付きを得られたことになるため、通常品よりも価値が高くなりやすいのです。
手持ちの10万円金貨の価値がよくわからない、箔をつけたいという場合は、鑑定機関に依頼してみましょう。この場合、豊富な実績によって多くの貨幣愛好家から信頼を集める機関を選ぶのがポイントです。
■ グレーディングすると数万円アップの可能性も!
グレーディングされるということは、プロによる鑑定が済んだ本物だという証です。このため、グレーディングされているだけで数千円アップすることもあり、なかには数万円も買取価格がアップするケースもあります。
もちろん、金貨の状態によっては確実に上昇するとは限りませんが、可能性は高まります。買取価格が上がれば、天皇陛下御即位記念 1万円金貨も価値が高まり、買い取ってもらえる可能性もあるのです。
要注意!高く売るためのコツ
少しでも高く売ろうとして、1万円金貨にいろいろと手を加えてしまう人もいます。
しかし、硬貨・古銭・紙幣、古紙幣は発行されたときの状態に近いほど価値が上がるもの。手を加えれば、逆に価値を損なってしまうおそれもあるのです。そんな悲しい事態を避けるために、やってはいけないことや高く売るためのコツを覚えておきましょう。
■ 無理に手入れをしない
保管状態によっては、1万円金貨がくすんだり汚れたりしてしまうケースもあります。
普通の中古品売買の場合、品物を高く売るためには掃除をしてきれいな状態にしておくことが欠かせません。同様に1万円金貨も同じように掃除をしたくなりますが、それは絶対にやめましょう。磨いたり洗浄したりすると、金貨の状態を悪くする可能性があります。いっそ、何もしないほうが価値が高かったというケースもありえるので、保管していた状態のまま買取に出すようにしましょう。
■ 売り時の見極めが大事!金相場を必ず確認
金の買取価格は、相場に左右される部分が大きいです。せっかく金貨を持っていても、金相場が低いときに売れば損をしてしまいます。少しでも高く売るためには、相場をしっかりと見極めることが大切なのです。ただ、金相場がどう動くかは誰にもわかりません。
自分では今がピークと思って買取に出しても、その後も上昇し続けて悔しい思いをする可能性もあります。逆に、上昇するだろうと見込んで売らずにいたのに、どんどん相場が下降して売るに売れなくなるケースもあります。このように、金相場の動向によって1万円金貨の買取価格が大きく変わるので、相場の動向はこまめに確認しておきましょう。