天皇陛下御即位20年記念 1万円金貨は単品販売だけじゃなかった!

徳仁さまと雅子さまが天皇皇后の座に御即位されてから20年を記念して、2009年(平成21年)11月に天皇陛下御即位20年記念1万円金貨が発行されました。
その10年前には御即位10年を祝う10年記念1万円が発行されましたが、それだけじゃなかったことをご存じですか?
10年記念1万円金貨は、発行枚数20万枚のうちの10万枚が500円白銅貨とセットになって発売されたのです。
では、20年記念1万円金貨はというと、単品が5万枚、500円ニッケル黄銅貨幣とのセットが5万枚用意されていました。
皇室にまつわるものが詰め込まれたデザイン
20年記念1万円金貨の表面には、皇室関連の金貨でおなじみの雄大な鳥・鳳凰が描かれ、その背景には二重橋と皇居がデザインされており、まさに皇室を象徴するかのような1枚。
これまで意外にも、皇居や二重橋が硬貨に取り入れられたことはあまりなかったため、この金貨のてんこ盛り感は皇室を思う方々なら大満足なのでは?
なお、裏面は皇室の御紋章である菊花紋章がデザインされています。また、500円ニッケル黄銅貨には表面に菊花が上品にレリーフされており、裏面には1万円金貨と同様に菊花紋章が。
ニッケル黄銅貨とはどんな成分の硬貨なのか?

金貨とセットになっているニッケル黄銅貨。あまり聞きなれない貨幣の種類ですよね。どんな成分が使われているかというと、銅72%、亜鉛20%、ニッケル8%。黄銅は銅と亜鉛との合金で、とくに亜鉛が20%以上のものを言います。かつて黄銅は、戦争中日本陸軍が軍用機に使用した材質です。
もう1つのニッケルは、一番分かりやすい例で言うと50円玉です。そのニッケルと黄銅を混合させた金属を使っており、色は黄色がかった鉛色をしています。
バイカラークラッド硬貨は色違いの素材を組み合わせた2色の硬貨ですが、それにも使われるニッケル黄銅。身近なものだと2021年11月に発行された新500円玉の外側の円部分に使われています。お財布に入っていたら、ぜひ見てみてください。
天皇陛下御即位記念 1万円金貨は3種類存在する
冒頭で書いたように、天皇陛下御即位記念 1万円金貨には10年記念があり、この20年記念があり、そして30年記念も存在します。それぞれに簡単に紹介していきましょう。
[天皇陛下御即位記念金貨の発行種類]
天皇陛下御即位記念金貨を発行年度で分けると、全部で3種類です。
■天皇陛下御即位10年記念 1万円金貨
1999年(平成11年)発行。単品、1万金貨と500円白銅貨とのプルーフセットが発売。
金貨表面のデザインは鳳凰と桐と白樺、裏面は菊紋と橘と桜。
■天皇陛下御即位20年記念 1万円金貨
2009年(平成21年)発行。単品、1万円金貨と500円ニッケル黄銅貨プルーフセットが発売。
金貨表面のデザインは鳳凰と瑞雲と二重橋と皇居、裏面は菊花紋章。
■天皇陛下御即位30年記念 1万円金貨
2019年(平成31年)発行。単品、1万円金貨と500円バイカラークラッド貨プルーフセットが発売。
金貨表面のデザインは鳳凰と桐と白樺、裏面は菊花紋章。
すべての年度で、1万円金貨と500円硬貨が発行されてきたんですね。そしてプルーフセットとしてセット販売が行われていたという事実。とはいえ、購入できるのは抽選販売で販売権が当たった方のみなので、狭き門かもしれません……。
次に御即位40周年が発行されるとしたら2029年! 今度はどんな鳳凰が見られるのか!? いまから楽しみですね!