ダラー金貨の買取価格一覧
インディアン プリンセス (ラージヘッド)金貨
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ダラー金貨にはどんな種類がある?デザインの特徴や発行背景に迫る
世界でもコレクターの多いアメリカのアンティークコイン。中でもダラー金貨は、発行時期によって独自のデザインが描かれているのが特徴です。
本記事では、写真で掲載している「インディアンプリンセス(ラージヘッド)」のダラー金貨を中心に、デザインの特徴や発行背景などをたどりながらその魅力に迫ります。
種類・特徴
1849年~1889年にかけて発行されたダラー金貨は、発行時期にあわせて3種類のデザインが存在しています。
1つ目は1849~1854年に発行されたリバティヘッド、2つ目は1854~1856年に発行されたインディアンプリンセス(スモールヘッド)、そして3つ目は1856年~1889年に発行されたインディアンプリンセス(ラージヘッド)と呼ばれる金貨です。
本ページに掲載している写真は、インディアンプリンセスのうちのラージヘッドと呼ばれる3期目(1856~1889年発行)のダラー金貨になります。
総発行枚数は1,949万9,337枚で、発行終了までに5つの地域で鋳造されました。
全てのダラー金貨のうち1,822万3,438枚はフィラデルフィア、100万4,000枚はニューオリンズ、10万9,138枚がシャーロット、9万232枚がサンフランシスコ、そして7万2,529枚がダロネガで鋳造された物です。
額面は1ドルで、質量は1.672グラム。3期目のダラー金貨は直径14.3ミリで、金90%銅10%でできています。
デザイン
3種類あるダラー金貨のデザインは、造幣局の彫刻家ジェームズ・B・ロングエーカーが手掛けました。
3期目のダラー金貨は、表面の中央にインディアンプリンセスがデザインされています。
1期目のダラー金貨に描かれたのは自由の女神でしたが、2期目・3期目においては自由の女神がネイティブ・アメリカンのプリンセスとして描かれているのが特徴です。
また、インディアンプリンセスの周囲には国の名称である「UNITED STATES OF AMERICA」の文字が刻印されています。
裏面には額面である1ドルと発行年、リースが描かれています。
リースは北部と南部の農産物を混ぜ合わせたデザインが特徴的で、綿・とうもろこし・タバコ・小麦でできているのがポイントです。
発行背景
1849年、ゴールドラッシュの影響で金の算出が大幅に増加し、3月3日に金貨の金種を追加する貨幣法が制定されます。
同年に発行したダラー金貨は、通貨として広く利用されました。
発行枚数は年々減少し、1850年~1854年にかけては毎年200万枚以上生産されたものの、1863年に鋳造されたダラー金貨は6,200枚にまで落ち込んでいます。
発行枚数の減少はアメリカ南北戦争での経済混乱が原因です。
銀の価格が高騰したことで、銀貨の製造コストが貨幣の額面を上回る事態となり、1853年にアメリカ議会は銀貨の銀含有量を減らすための貨幣法を制定しました。
貨幣法により銀貨の流通量を増やすことに成功したものの、アメリカ南北戦争の経済混乱や、それ以前に国民が金貨を蓄えはじめたことが原因で、ダラー金貨の使用量は相対的に減少。ダラー金貨は市場で希少な存在となりました。
1873年と1874年には政府が保有していたダラー金貨を再鋳造した物が大量に生産されましたが、この頃にはすでに硬貨よりも紙幣が使われるようになったため、やがて国内のほとんどの地域でダラー金貨が流通されなくなったのです。
1870年代と1880年代には発行枚数の少ないダラー金貨に関心を寄せる人が増え、価値の上昇を期待してダラー金貨を投機する人も現れました。
またダラー金貨は宝飾品としても需要があり、中国や日本に輸出されるケースも多かったと言われています。
そして1890年9月26日の法令により、ダラー金貨の廃止が決定しました。最後に鋳造された1889年のダラー金貨は、わずか2万8,950枚となっています。
希少性
3期目のダラー金貨は、発行年度や残存枚数、生産された地域により希少性が大きく変わります。
たとえば1860年に製造されたダラー金貨はわずか5万1,000枚ほどですが、そのうちの3分の2以上がフィラデルフィア、3分の1弱がサンフランシスコ、さらに1,566枚がダロネガで生産されています。
1860年銘そのものも希少価値が高いですが、中でもダロネガ産は非常に珍しいダラー金貨といえるでしょう。
ちなみに、発行初年の1854年と1862年~1889年に製造されたダラー金貨は、全てフィラデルフィア造幣局による鋳造です。
さらに刻印された文字の字体によって希少性が高いダラー金貨も存在します。
たとえば1856年に発行されたダラー金貨には、発行年の刻印「5」の数字が斜めと立っているタイプがあり、後者のほうがレア度が高いと言われています。
また1873年に発行されたダラー金貨には、発行年の刻印「3」の数字が開いているタイプと閉じているタイプがあります。
これも後者のほうが激レアとされており、高額で取引されるのが特徴です。
まとめ
希少性や歴史的背景、デザイン性の高さが魅力のダラー金貨は、世界中の金貨コレクターから人気を集めています。
発行年や鋳造された地域によって発行枚数も大きく変わりますが、いずれも現存数が少なく価値が高いです。
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