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絵銭(えせん)の買取価格

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本日の買取価格 [2024/11/21]

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絵銭(えせん)について

名称 絵銭(えせん)
発行国 日本
鋳造
質量 -
直径 -
厚さ -
材質 銅、鉄、真鍮
品位 (karat) -

絵銭(えせん)は貨幣ではなく記念品などを想定してつくられたものです。

そのため詳しい起源や発行年数は不明ですが、室町時代の末期から大正時代まで流通していたといわれています。

表にはイラスト調にアレンジした家紋や大黒天などが彫られており、裏面にも絵柄があるものはありますが、それらはとても希少です。

また当時の貨幣の形と似ている絵銭もありますが、ほとんどは貨幣と関係ない職人の手によってつくられています。

国(幕府)からの依頼を受けてつくられていないことから、職人の個性が特色として色濃く出る点は、絵銭の魅力でしょう。

同じ絵銭でも丸く可愛らしいデザインや、繊細でリアリティがあるものなど、1枚ごとにわずかに特徴が違います。

職人の個性を見極めることはコレクターでないと難しいですが、古銭に詳しくなくても美術品として集めたいと思わせる一品です。

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絵銭の種類と価格

絵銭はおもにつくられた場所や彫られた絵柄で分類されます。

梅や馬といったモチーフは多くの絵銭で使われていますが、動きの差分やほかのモチーフと組み合わさっているので、コレクターでなくても違いを見分けられるでしょう。

子供向けにつくられたので、当時の庶民の流行りや文化も感じ取れます。大量生産された貨幣ではないため、希少価値が高い種類も存在します。

また同じモチーフでも、つくられた時代や微細な絵柄の違い、大きさなどで価格が変動することがあります。

以下が種類一覧となりますが、記載している価格は状態が非常に良い場合での参考買取価格になります。その点ご留意ください。

鏡屋銭(かがみやせん)とは?

鏡屋銭の『鏡屋』とは字の通り、鏡を専門につくる職人がいた店のことを指します。鏡屋がつくった絵銭が鏡屋銭です。

鏡屋があった江戸時代の手鏡は現代の手鏡と異なり、卓上ミラーより一回り小さな鏡に持ち手がついている大ぶりな鏡でした。

裏は装飾として、家紋などの絵柄が大きく彫られています。鏡屋銭は京都の鏡屋がつくった絵銭と伝えられており、絵柄は家紋が多いことが特徴です。

平らな円形の金属の中心に丸い穴が開いている様子は、現代の五円玉と似ています。

浅間銭(あさません)とは?

浅間銭のもっとも大きな特徴は、その背に彫られた『噴火した浅間山』でしょう。

日本を代表する山ともいわれている浅間山は、今に至るまで複数回の噴火が起きています。浅間銭は実際に起きた災害の記録を証明するものとして、歴史的価値も認められている絵銭です。

また富士山の浅間神社(せんげんじんじゃ)が浅間銭の発祥という説もあり、『せんげんせん』と呼ばれることもあります。

紋切銭(もんきりせん)とは?

現代も伝わる紋切型は、江戸時代が発祥の飾りの模様です。紋切りとは紙を折り、そこに家紋などの紋型を合わせ切る手法や模様のことを指します。

当時は資産を多く持つ庶民にとって、精密な意匠が施された品々が好まれていました。たとえば、くしやかんざし、調度品や武具などにも紋切型が彫られています。

そうした模様を彫る専門の職人を『飾り職人』と言い、飾り職人が絵銭に紋切型や歌舞伎役者の頭文字と紋を彫ったものを、『紋切銭』と呼びます。

五位堂銭(ごいどうせん)とは?

五位堂銭とは奈良県の五位堂村でつくられたと伝えられる絵銭です。現在、五位堂村は香芝市と名称が変わっています。

子供たちの遊び道具である『めんこ』や『石蹴り玉』として使われていましたが、当初はそのような使い方は想定されていませんでした。

頑丈な金属である鉄が素材で、ほかの絵銭より大きくつくられたものが多いため、めんこや石蹴りに適していたのでしょう。

鏡屋銭 下がり藤(かがみやせん さがりふじ)

買取価格 50,000円~

下がり藤とは藤の花が円形に垂れ下がった様子を模した家紋を指します。平安貴族として歴史的に有名な『藤原道長』および、藤原氏の家紋としても使われていました。

藤は菊や桐に並ぶ縁起の良い植物といわれており庶民にも人気の家紋です。

後に桐の紋を豊臣秀吉が使い、菊の紋は天皇を象徴する模様となり、上記の3つの植物は地位が高い人物を表す模様と認識されるようになりました。

長く垂れる藤の花を描写したデザインは、絵柄が端まで確認できるほど、状態が良いものとして価値も高くなりやすいです。

浅間銭 二神(あさません にしん)

買取価格 300,000円~

写真の浅間銭には表に大黒天と恵比寿神が彫られています。

向かって左側の大黒天は足元に米俵があり、手には小づちを持っています。向かって右側の恵比寿神は手に長い釣竿を持っています。

どちらも一目見てそれぞれの神と認識できるような絵柄です。裏には噴火した浅間山から火山岩が飛び出しているような、迫力のある絵柄が彫られています。

現代でも大黒天と恵比寿神は七福神として広く知られていますが、当時も縁起が良くなる象徴として認識されていました。

家庭によっては神社の札のように、この絵銭を神棚に飾っていたともいわれています。

絵銭のなかでも大型なので頻繁にめんこに使われ、現存しているものは2柱の模様が潰れてしまうことが多いです。希少性が高いですが、状態が良ければさらに価格も上がるでしょう。

紋切銭 鶴丸(もんきりせん つるまる)

買取価格 50,000円~

紋切銭鶴丸は絵銭のなかでも模様が特徴的です。羽を大きく広げた鶴が、頭上で丸をつくるようなジェスチャーが模様として彫られています。

上記の鶴の見た目が名前の由来です。

素材が鉄や銅でつくられることが多い絵銭ですが、紋切銭鶴丸は素材が真鍮(しんちゅう)でできています。銅と亜鉛が混ざった真鍮は、錆びた金と銅が合わさったようなくすんだ金色です。

しかし現代の五円玉と同じ素材なので、見慣れているぶん、ほかの絵銭と見分けやすいでしょう。

紋切銭 五三桐(もんきりせん ごさんきり)

買取価格 20,000円~

五三桐は現代でもよく見かける模様といえるでしょう。たとえば内閣総理大臣の演台や、司法書士が身に着けるバッジに、この模様が用いられています。

描かれている植物は桐ですが、鏡屋銭でも用いられる桐とデザインが異なります。

五三桐は上部に突出している長い半円のような部分が、左右に3つ、中央が5つという構成です。

この葉の背後から突き出た円は藤の花を表し、五三桐でない桐の模様には、花がなく葉と同じ模様が後ろから突き出ています。

司法書士や総理大臣が用いる模様は、当時は非常に位が高い人物しか使うことが許されない模様といわれていました。

しかし絵銭は個人で使用するものではなく、貨幣でなくとも国に還元されるものであるため、高貴な模様を用いることができました。

五位堂銭 海老丸(ごいどうせん えびまる)

買取価格 50,000円~

五位堂銭海老丸は前述の鶴丸の鶴が海老になった絵銭というとわかりやすいでしょう。

しかしこちらは一匹の海老が横向きで、貨幣の縁に沿うような円形の海老が彫られています。鶴丸と比べるとシンプルですがモチーフがわかりやすいデザインです。

まるで本物の海老が貨幣の上に乗っているように、体の凹凸がかなり鮮明に表現されています。

めんこに使われることが多かった五位堂銭、これほど立体的に海老の形がわかるものはかなりレアです。絵銭でもっとも高額なプレミアがつく要因は『彫られた絵』でしょう。

絵柄が欠けていない、元の絵がわかる保存状況など、絵に関連する部分が価格にも大きく影響しますので、売却の際に意識しておくと良いでしょう。

水戸大黒銭(みとだいこくせん)

水戸大黒銭の表面と裏面
買取価格 20,000円~

水戸大黒銭は、幕末期にあたる元治元年(1864年)に水戸藩で鋳造された地方銭です。

一般的に絵銭は貨幣ではなく記念品などを想定してつくられることが多いですが、水戸大黒銭の場合は、当時額面25文で流通していたと言われています。

表面には打ち出の小槌を持った、縁起のいい大黒様の絵柄。裏面には中国の四字熟語で長生きを祝うなどの意味がある『寿比南山(じゅひなんざん)』の文字が刻まれています。

重さは約7.4gです。

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