金粉・金箔・金泥は売りに出せる?気になる買取価格や砂金との違いも

金粉、金箔、金泥。どれも微量の金を用いてつくられた、小さな製品です。このページを閲覧している皆様は、すでにどれかをお持ちかもしれませんね。
ときに、こういった微量の金の違いは皆様ご存知でしょうか?
なんとなくイメージ自体はできていたり、字面で想像したり……といったくらいの認識をしている方は多いかもしれませんが、明確に”こう”という差を言える人はおそらく少ないでしょう。
このコラムでは、金粉・金箔・金泥のそれぞれの差や、手元にあるこれらを売りに出すとどの程度の価格になるかといった買取知識をご説明します。
金粉とは?――工芸品も食品も、万能に彩る

金粉は、その名のとおり金を粉末状にしたものです。
主に純金を粉砕したり、やすりでけずったりして作られるほか、金を王水に溶かしてできた塩化金を結晶化・分離する形でも作成されます。
工芸用・食用で用いられることが多く、それぞれ製造工程や素材などが微妙に異なるのが特徴です。
『金粉』という名前ですが、必ずしも純金であるわけではありません。もっぱら銀・銅などとあわせた、いわゆる合金であることが多いです。
工芸用金粉
工芸用金粉は、漆器や仏具の仕上げ、蒔絵、インキなどさまざまな用途に用いられます。
多くは金・銀・銅の合金でできており、不純物の含有基準は後述する食用よりかは比較的緩やかといえるでしょう。
食用金粉
食用金粉は食品添加物・着色料として、正式に認可を受けています。そのため金粉を含んだ製品の原材料名には「金粉」「着色料(金)」と記載されます。
食品として見た場合、人体には吸収されずにそのまま排出されますが、摂取するとリラックス効果を受けられるのが特徴です。
純度は4号色(K22相当。金94.438%、銀4.901%、銅0.661%)以上が求められますが、人体への安全性をより突き詰め、銅を一切含まない製品も販売されています。食品である以上、不純物の含有量は厳密に管理されているのが特筆すべきポイントです。
食用金粉と金箔は同じ?
食べ物やお茶をきらびやかに彩る食用金粉ですが、実は後述する「金箔」との境目は非常にあいまいです。
実際のところ、「粉だと食感を悪くしてしまうが、極薄の金箔なら食感や舌触りを一切妨げない」という理由で、金箔が用いられていることも多々あります。
先述した原材料名も「金」「金箔」「着色料(金)」「金箔製剤(食品添加物)」など、表記はさまざまです。金粉・金箔が使われている食べ物を見つけたら、ラベルを見てみてもおもしろいかもしれません。
金箔とは――厚さ1万分の1mm、日本の伝統技術

金を金槌などで圧延してつくられるフィルムが金箔です。
金箔の驚くべきは、なんといってもその薄さです。
2g(およそ、ティースプーン一杯分の半分程度)の金を、金箔の厚さである1万分の1~2mm程度まで引き伸ばすと、なんと一畳分の畳ほどのサイズになります。ここから更に工芸品などに用いられることも多いですが、製法を考えると金箔自体も「工芸品」といえるでしょう。
純度は主に、純金のみで作られた純金箔と、銀・銅も混ぜて作成される本金箔の2種類に区分されます。
金粉の項でも述べたように、金粉と金箔の差は、実用においてはそこまで厳密ではない傾向にあります。
名産地・金沢の金沢箔
余談ですが、日本の金箔の99%は石川県の金沢で製造されています。
日本では8世紀ごろから金箔が用いられていましたが、19世紀の江戸時代、加賀藩(現在の石川県・富山県)で「金沢箔」が台頭しはじめたのが現代に続くきっかけとなったようです。
今でも日本の金箔製造を担い続けている金沢。食用の金箔を用いた金箔ソフトなどは有名ですね。
金泥とは――きめ細かさが命の”消粉”

「きんでい」とも「こんでい」とも読む金泥。金粉・金箔に比べややぴんとこない方も多いかもしれませんが、「消粉(けしふん)」と聞けばわかる方もいるでしょう。
金泥は、金箔をさらに細かく粉砕し、金粉よりさらに細かくした粒子を、膠(にかわ)と練って作った、小麦粉ほどに滑らかな絵の具の一種です。
工芸用として用いられるのは金粉・金箔と変わりませんが、金泥はそのきめの細かさから、より細かい作業や、直接膠に溶かして絵画に使う場合で重宝されます。一般的には金粉とあまり区別はされませんが、専門分野では「金泥ならでは」の特徴が出るアイテムです。
純金の金泥も売られていますが、一般的なのは金箔と同様の4号金(K22相当)です。
それぞれの買取価格は地金価格とグラム数で決まる
さて、ここまで金粉・金箔・金泥の差を説明してきましたが、具体的にこれらの商品はどの程度の値段がつくのでしょうか?
……答えは「地金価格」にあります。
金粉も金箔も金泥も、純度の非常に高い金を用いてつくられており、かつブランドジュエリーなどと異なり、「このブランド・メーカーだから」という付加価値は生まれづらいジャンルの製品です。すなわち、必然的に当日の地金価格が買取価格に直結するのです。
さて、地金価格が反映される、ということは、純度とグラム数を確認してみると、金粉・金箔・金泥の価格は概算できます。
たとえば、K22で5gの金粉が手元にあり、本日の金相場が1g10,000円だったと仮定します。
この場合、
- 10,000×91.7%(K22の金含有量)×5=45,850円
が、おおよその価格であると考えられます。
もちろん、買取店の価格基準はこれだけが全てではありません。純金でない場合は他の金属の含有量も加味されることが多いですし、製品としての状態なども考慮したうえで総合的に査定が行われるため、実際に査定を申し込まない限り正確な買取価格は判断できません。
しかし、金粉・金箔・金泥に限らず、いろいろな品物でこの試算は使えます。なんとなくの感覚を掴む上では十分役に立つので、グラム数のわかっているお品物があれば試してみてくださいね。
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