勲章や褒章はだれでももらえる? 勲章の価値
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勲章や褒章は、一般的にはその国や組織が定めた基準や手続きを満たし、顕著な業績や貢献を残した人々に授与される物です。
自分の利害得失を考えずに人や物事に力を尽くしたり、目標を達成するために長期にわたって努力をした証ともいえ、決して簡単にもらえる物ではありません。
今回は、価値の高い勲章や褒章について、その意味や種類を解説します。
1. 勲章や褒章の意味
勲章は、その人が生涯を通じて残した業績を評価する物です。
日本だけでなく、アメリカやドイツなど海外にもあります。
たとえば「軍事勲章」は、軍事行動や軍事活動において傑出した功績を上げた軍人に授与されます。
軍事勲章の種類としては、たとえばアメリカ合衆国の最高位の軍事勲章として「メダル・オブ・オナー(Medal of Honor)」があります。
Medal of Honorの和訳は「名誉勲章」です。
勇敢な行為や優れた戦闘能力によって、軍事的功績をあげたアメリカ軍人に授与されます。
勲章は、受賞者にとって誇り高い栄誉です。
その業績や行動の価値を称えると同時に、他の人々にも模範となるような行動を奨励する役割も果たしています。
一方で、褒章は日本のみにある栄典のひとつで、表彰されるべき事績があればその都度授与される物です。
種類は以下6つあります。
・紅綬褒章(こうじゅほうしょう)
・緑綬褒章(りょくじゅほうしょう)
・黄綬褒章(おうじゅほうしょう)
・紫綬褒章(しじゅほうしょう)
・藍綬褒章(らんじゅほうしょう)
・紺綬褒章(こんじゅほうしょう)
褒章は一般的に文民に対して授与され、政府や組織、地方自治体などがその功績を認めて贈る物となっています。
■ 警察官や自衛官しか勲章はもらえない?
日本の勲章は、文民として扱われない警察官や自衛官だけでなく、さまざまな分野で功績をあげた個人や団体に授与される場合があります。
軍事的な功績だけでなく、文化・芸術、社会奉仕、産業界などでの貢献に対しても授与されるのです。
たとえば医師や看護師など、医療従事者が業績をあげた場合には、その貢献が称えられることがあります。
日本人であれば、野口英世も勲章を受けたひとりです。
黄熱病の研究や感染症の予防に貢献し、1928年に勲一等瑞宝章を受章しました。
なお、勲章は海外にもあります。
勲章を受けた海外の有名人でいうと、インドのカトリック修道女、マザー・テレサです。
彼女は貧困層や病人、孤児などに対する慈善活動が評価され、世界中から数々の勲章を受けています。
また、優れた教育活動や教育方法の開発、学術研究の成果など、教育分野での貢献が評価されることもあります。
他にも、地域や国の教育水準の向上に寄与した教育関係者や、社会に大きく貢献した個人・団体などの社会活動家など、あらゆる分野の人々が勲章を受賞することがあります。
■ じつはだれでももらえる勲章
一般の人々でも、特定の条件を満たせば勲章をもらうことがあります。
たとえば、地域社会や社会全体への貢献によって地方自治体や団体から表彰され、勲章を受けることがあります。
長期間の地道な奉仕や、ボランティア活動が実を結んでいるのです。
また、自然災害や事故発生時に、自分の実を顧みず救助活動を行った人々がその功績を称えられ、勲章を受けることもあります。
さらに、特定の分野で優れた業績をあげたり、困難な状況下で優れた行動を示したりした人々が、政府や組織から勲章を受けることも少なくありません。
たとえば「高齢者や障害者支援など、社会に対して長期間にわたって奉仕活動を行った」「作品や演技など文化・芸術分野で顕著な業績をあげた」「国内外での競技に対して優れた成績をあげた」などです。
具体例からわかるように、勲章の授与は特定の職業や地位に限りません。
さまざまな人々が、功績や行動によって受けられる栄誉の称号なのです。
2. 聞いたことある? 日本の勲章の種類
日本の勲章には、大きく「菊花章(きっかしょう)」「桐花章(とうかしょう)」「旭日章(きょくじつしょう)」「瑞宝章(ずいほうしょう)」「文化勲章(ぶんかくんしょう)」「宝冠章(ほうかんしょう)」があります。
菊花章は、最高位の勲章のひとつです。
内閣総理大臣や衆議院・参議院の議長などに授与されています。
菊花章には大勲位菊花章頸飾(だいくんい きっかしょうけいしょく)と、大勲位菊花大綬章(だいくんいきっかだいじゅしょう)の2種類があります。
どちらも日本の最高位の勲章であり、上位下位の区分けはありません。
大勲位菊花章頸飾は、1888年に「宝冠章及大勲位菊花章頸飾ニ関スル件」という法令で制定されました。
首飾りとして身につけられる物です。
大勲位菊花大綬章は、1876年に日本の最高位勲章として明治初期に制定された勲章です。
大綬として身につけられます。
桐花章は、桐花大綬章(とうかだいじゅしょう)のみの単一級しかない勲章です。
1888年に旭日章の最上位として勲一等旭日桐花大綬章が追加制定されましたが、2003年の栄典制度改革で旭日章から分離され、名称も「桐花大綬章(とうかだいじゅしょう)」になりました。
受賞者は「旭日大綬章及び瑞宝大綬章を授与されるべき者のうち功績又は長年にわたる功労が特に優れている者」と定義されています。
旭日章は、功績のある個人や団体に授与される栄誉です。
1875年に、日本で最初の勲章として誕生しました。
旭日章には、勲章の中でも階級が異なる複数の種類があり、以下の種類があります。
・旭日大綬章(きょくじつたいじゅしょう)
・旭日重光章(きょくじつ じゅうこうしょう)
・旭日中綬章(きょくじつちゅうじゅしょう)
・旭日小綬章(きょくじつしょうじゅしょう)
・旭日双光章(きょくじつそうこうしょう)
・旭日単光章(きょくじつたんこうしょう)
上記は上級順です。
瑞宝章は、1888年に制定されました。
戦功や功績があったり、軍事や社会における貢献が認められたりした個人や団体に授与されます。
上級から順に、以下の種類があります。
・瑞宝大綬章(ずいほうだいじゅしょう)
・瑞宝重光章(ずいほうじゅうこうしょう)
・瑞宝中綬章(ずいほうちゅうじゅしょう)
・瑞宝小綬章(ずいほうしょうじゅしょう)
・瑞宝双光章(ずいほうそうこうしょう)
・瑞宝単光章(ずいほうたんこうしょう)
文化勲章は、文化・芸術分野で顕著な業績をあげた人々に授与される栄誉の称号です。
音楽家や作家、美術家、俳優などさまざまな分野の人々が含まれます。
宝冠章は、授与対象を女性に限定した称号です。
外国人に対する儀礼叙勲など特別な場合に授与されます。
ただ現在、一般の叙勲において宝冠章は運用されていません。
2003年に栄典制度が変わり、それまで授与対象が男性に限定されていた旭日章、桐花章、菊花章が女性にも授与されるようになったためです。
制定時には勲一等から勲五等まででしたが、1896年には勲六等から勲八等までが追加されました。
しかし、2003年の栄典制度改正により勲七等と勲八等が廃止され、今は上から以下の通り6等級となっています。
・宝冠大綬章(ほうかんだいじゅしょう)
・宝冠牡丹章(ほうかんぼたんしょう)
・宝冠白蝶章(ほうかんしろちょうしょう)
・宝冠藤花章(ほうかんとうかしょう)
・宝冠杏葉章(ほうかんきょうようしょう)
・宝冠波光章(ほうかんはこうしょう)
3. 勲章をもらうとどうなる?
勲章を受けることは、個人や団体の功績や貢献が公式に認められ、その栄誉が称えられることを意味します。
受賞者は社会的に高い評価を受けるため、授与された本人が誇りに思うことはもちろん、一般の人々や同僚、家族からの称賛や尊敬も高まるでしょう。
また、勲章を受けた人々の業績や貢献は、後進の人々にとって励みとなることがあります。受章者の模範となる活動や精神が他の人々に影響を与え、社会全体の発展や向上につながるかもしれません。
勲章を受けることは、その人の人生や社会への貢献を称える特別な栄誉であり、多くの場合、その人の生涯において大きな意味を持つといえます。
■ もらうためにはなにをする
勲章をもらうためには、その国や組織が設定した基準に従って、顕著な功績や貢献を残さなくてはなりません。
具体的な手順や条件は、授与する勲章や栄誉、授与する機関によって異なるものの、一般的には「優れた業績や貢献をあげる」「公式な推薦や提案を受ける」といった方法があります。
たとえば、社会貢献活動・科学技術の発展・文化芸術の振興・軍事的な功績など、何かひとつのことに対して顕著な業績を残すことが勲章受章の条件です。
また、政府機関や団体、個人からの推薦や提案を受け、それが審査や選考の対象となることもあります。
■ 寄付でももらうことができる
一般的に、勲章は個人や団体の功績や貢献を称えるために授与される物であり、金銭の寄付によって得られる物ではありません。
ただ、褒章の中には寄付でもらえる物もあります。
褒章は6種類ありますが、そのうちのひとつ・紺綬褒章(こんじゅほうしょう)が公益のために個人の財産を寄附した人に贈られる褒章です。
公的機関や公益法人などに500万円以上を寄付した個人・1,000万円以上を寄付した団体が紺綬褒章の受賞者候補として選ばれます。
受賞者候補の中から、各省各庁の長が内閣総理大臣に推薦し、栄典に関わる審査を行う内閣府賞勲局が審査をしたうえで決まります。
4. 勲章には歴史的価値や希少価値がある
勲章には、受章者の功績や貢献を称えるだけではありません。
歴史的な価値や希少性が宿っており、その時代の社会や文化を物語っている物でもあるのです。
たとえば、戦功のあった軍人に授与される鉄十字勲章は、ドイツ軍の象徴的な勲章です。
その歴史的な背景から、戦争や国家の象徴としての重要性があります。
さらに、日本の勲章である瑞宝章は、受章者がその国の伝統や美意識を表現する文化的な象徴として位置づけられ、日本の歴史と文化に深く根ざした価値を持っています。
これらの勲章は、それぞれが異なる歴史的な背景や文化的な意味を持ち、その国や地域の歴史における重要な要素として認識されています。
さらに、一部の勲章は希少性が高いです。
たとえば、日本の「大勲位菊花章」やイギリスの「ナイト・グランド・クロス」などは、最高位の勲章です。
授与される条件が非常に厳しく、受章者も極めて限られているため、希少性の高い勲章といえます。
古い時代の物や特定の功績を称えた物は、コレクターから高い評価を受けることもあります。
これらの要素が「勲章は歴史的価値や希少価値が高い」と尊ばれる理由です。
5. 勲章をもらうということ
勲章を受けることは、その人の功績や貢献が公式に認められ、その人が社会的な尊敬と名誉を受けることを意味します。
勲章は、その受章者の生涯における業績や献身を称える物です。
勲章は、受賞者にとっては大きな名誉と誇りとなります。
また、受章者の業績や功績は後世に伝えられ、社会的な影響を持続させる役割も果たします。
勲章を受けることは、個人だけでなく社会全体にとっても重要な意味を持っているのです。
受賞者の功績や献身が永続的に称えられることで、社会の発展や文化の向上への貢献が期待できるでしょう。