金と銀、投資するならどちらがおすすめ? 銀(シルバー)の歴史や投資方法などをご紹介
2023 年金相場上昇中!
本日の買取価格は
14,545
円!
国内金貨投資を始めてみませんか?
銀は金と並んで知名度の高い貴金属ではないでしょうか。
そして、オリンピックでも1位が金・2位が銀となっているように、銀は金に一歩及ばないものの金と同じぐらいの価値をもつイメージがあります。
しかし、実際のところは、金のほうがはるかに高い価値をもつのです。
ですが、価値が高い=投資に向いているわけではありません。価値以外の性質もありますからね。
ということで、この記事では、金投資よりも語られる機会の少ない『銀投資』を中心に、その歴史やメリット・デメリットをご紹介します。
その上で金と銀どちらに投資するのがおすすめなのかをご紹介しましょう。
1.銀(シルバー)とは何か、金との比較
そもそも『銀』とはどのようなものなのかをご紹介します。
銀は、美しい光沢を持ち希少性もあることから、古くから宝飾品や通貨として利用されてきました。
また、『金属の中で最もよく電気や熱を伝える』『光を反射する性質も最高である』などの特長をもちます。
そのことから、銀は工業にも使われており、現在は工業用途が需要の半数以上を占めています。
一方、生産面に関しては、銀の生産ランキングは①メキシコ②ペルー③中国です。
いずれも政治・経済的に不安定な国のため、生産国の情勢によって銀価格が左右されることがあります。
これが銀の概要ですが、金の違いはどのような点にあるのでしょうか。
代表的な点として、『価格面』と『価格変動面』があります。
違い① 価格面
皆さんは金と銀、それぞれのグラム単価をご存じでしょうか。
答えを言うと、2023年3月時点の金の買取価格は約8,800円なのに対し、銀は約100円です。
つまり、銀の価格は金のたった1.1%。「金・銀」と並べられることが多い割には、価格差は圧倒的ですよね。
しかし、なぜ価格差が大きいのでしょうか。
その理由のひとつは『供給量の違い』でしょう。
金の供給量は2021年までで4695.7トンなのに対し、銀の供給量は2021年までで3万2,854トン。約7倍も違います。
この圧倒的な供給量の差などを理由に、銀は金と比べて大幅に価格が安い状態です。
しかし、実は大昔、銀は金よりも価値が高かったのです。詳しくは3.でご紹介します。
違い② 価格変動面
銀は金と比較して価格の変動が激しい性質をもちます。
先の供給の話からわかる通り、銀は金よりも格段に多く流通しています。
しかし、価格も金と比べて格段に安いことから、市場規模が大きくありません。
ゆえに、投機マネーなどが流入すると一気に価格が動いてしまうのです。
実際に過去、銀相場が乱高下する事件も起こっています。これは4.にて詳しくご紹介します。
2.銀の歴史
かつて、銀は金よりも価値が高かったことをご存じでしょうか。
その理由は、銀は自然中に存在するものが少なかったのに対し、金は砂金として採取できていたからです。
そのことから、わざわざ金に銀メッキをした宝飾品も存在しました。
その後、銀の生産が徐々に増えるにつれて、金よりも銀の価値が高いということはなくなりましたが、銀は長い間、金と同等に扱われる存在だったのです。
銀の価値が金の価値よりもはっきりと下回ったのは16世紀に入ってからです。
新大陸の発見により、メキシコやペルーなどで大規模な銀鉱山が開発されたこと、銀の発掘・精錬技術が上がったことなどから銀の供給量が大幅に増えました。
供給量が増えることにより、需要が満たされ価格も下がります。
その結果、銀の価値は金よりも下回ることになったわけです。
ちなみに、昔の日本はというと、室町時代以前はほとんど銀が産出されていませんでした。
しかし、戦国時代になって製錬技術が発達したこともあり、各地で銀山が次々と開発されます。
開発された銀山としては、島根県にある石見銀山や兵庫県の生野銀山などが有名です。現在は観光スポットになっているため、ご存じの方も多いかもしれませんね。
こういった開発の結果、当時の日本の銀生産は世界の3分の1を占めるといわれるほどの量だったとのこと。
そして、産出した銀は、『貿易銀』として日本から世界へ輸出されていました。
この後、江戸時代は、江戸では金が貨幣(小判など)として使われていましたが、大阪では主に銀が貨幣として使われています。
続いて、明治時代に入ると、諸外国にならって1871年に金銀複本位制がとられました。
しかし、金の流出が著しく金本位制度の維持が困難になったため、実際は銀本位制度として1897年まで運用されていた過去があります。
このように銀は日本でも歴史上大きな役割を果たしています。
3.銀投資のメリット
あまり耳にすることのない『銀投資』。まずはそのメリットを3点ご紹介します。
メリット① 『安く買い高く売る』を狙える点
これまでの中で、銀価格の変動は激しいと説明しました。
このことを『ボラティリティが高い』といい、ここをメリットとして捉えることができます。
その理由は、投資の大原則『安く買い高く売る』を狙いやすいからです。
メリット② インフレに強い点
銀の価格は原油や農産物などの商品や金と似た動きを示します。
例えば、インフレにより物価が上昇すれば銀の価格も上昇しやすい傾向にあり、インフレ対策として使えるのです。
これが2点目のメリットですが、1点目で話した通り、ボラティリティが高いために長期保有には向いていません。この点はのちほど詳しくご説明しましょう。
メリット③ 安価である点
1.でご紹介した通り、銀は金と比べて大幅に安いです。
2023年3月時点では、金は約8,800円なのに対し、銀は約100円。
よって、銀投資であれば、少額からでも始めることができます。
ただし、近年は金投資として、少額から始められる『金ETF』などがあります。
ゆえに、この点はそこまで大きいメリットだとは言えないかもしれません。
4.銀投資のデメリット
続いてデメリットです。こちらも3点ご紹介します。
デメリット① 配当金や利息がない点
株式や銀行預金は保有しているだけで配当金や利息がつきます。
一方、銀は保有していても配当金も利息もありません。
この点は金も同様であり、大きな弱点と言えるでしょう。
デメリット② ボラティリティが高い点
メリットでもご紹介した特徴『ボラティリティが高い』ですが、これは同時にデメリットでもあります。
というのも、思惑どおりに安く買って高く売れるとは限らず、相場によっては安く買ったと思ったら、そこから暴落して大きな損失が発生する可能性もあるからです。
つまり、ボラティリティの高さは諸刃の剣と言えます。
デメリット③ 不況に弱い点
銀は工業用途としての需要が高いため、景気に価格が左右されます。
景気がよくなり工業生産が増えると銀価格は上がりますし、逆に景気が悪くなると工業生産が減り銀価格が下がります。
一方、金はそれ自体に価値があることから、景気が悪くなると資産家が自己資産を金へ逃がします。つまり、金は不況になると需要が増えるのです。
言い換えると、金は不況に強いということであり、この点が銀との大きな違いだと言えます。
5.銀投資の方法3選 ETFや投資信託、現物の違い
工業などで用いられる銀ですが、実は金やプラチナ同様に貴金属投資として用いることもできます。
ここでは主に取り扱われている『現物投資』、『投資信託』、『銀ETF』の3種類の投資方法を取り上げてご説明します。
(1) 現物投資
現物投資とはその名の通り、銀の現物(インゴットなど)を保有し、売買することです。
貴金属会社などを通して銀の現物を買い、自身で保管し、好きなタイミングで売ることができます。
では、銀の現物投資は投資信託などの投資とどういった違いがあるのか。メリットやデメリットの視点から見てみましょう。
1つ目のメリットとして『現物を保有可能である点』が挙げられます。
後に説明する信託投資や銀ETFは必ずしも現物を保有できるとは限りません。一方、現物投資ならば確実に手元に銀を置くことができるため、実態を持つ資産として安全性に優れていると言えます。
また、2つ目のメリットとして、『売買のタイミングが任意である点』が挙げられます。
投資信託や銀ETFは売るまでの期限が設けられている一方、現物投資は売買のタイミングを自由に決めることができます。これにより、限られた期間の売買へのプレッシャーが比較的少ないので、心に余裕を持つことができますし、長期投資を前提の売買を計画することもできます。
一方で現物を持つことでのデメリットもあります。
まず1つ目のデメリットとして『保管コストやリスク』が挙げられます。
銀の現物を保有する際、高い品質を維持しないと価値が下がってしまいます。特に銀は劣化しやすい金属と言われており、その劣化を防ぐために、より多くの維持費などを投入する必要があります。
続いて、2つ目のデメリットは『盗難のリスクがある点』です。
インゴットが手元にある場合、どれほど厳重に保管していたとしても、盗難リスクはゼロにはできません。
また盗難だけではなく、火事などの損害も念頭に置く必要があります。これらのリスクに対して保険の加入など、保管費とはさらに別に費用をかける必要性が出てきます。
(2) 投資信託や銀ETF
次に現物を保有しないタイプの投資である『投資信託』や『銀ETF』です。
『投資信託』とは、自分の資産で投資としての銀を買い、その資金を元に、運用会社によって専門家が銀を運用する金融商品のことを指します。
『銀ETF』も基本的には投資信託と同じ方法で投資ができますが、こちらは金融取引所に上場している商品や銀の関連商品を取り扱っているので、その分大きな利益を得たり、広い商品への分散投資が可能です。
どちらも基本的には銀行や証券会社などの販売会社に申込金という形で資金を預けることで取引を始められます。
1つ目のメリットとして、『現物を保有しない点』が挙げられます。
現物投資では、『現物を保有可能である点』がメリットだとご紹介しましたが、その逆ですね。
この点がメリットになる理由ですが、現物投資のデメリットである『銀インゴットの保管費』や『損害での保険』といった、投資以外の費用がかからないためです。投資信託などは申込金だけで手軽に始めることができます。
2つ目のメリットは『知識が不要である点』です。
投資信託などでは、専門家が運用してくれます。そのため、現物投資では必要な『銀の歴史的な変動』や『銀の需要と景気の読み取り』といった知識が必要ないのがメリットとなります。
最後、3つ目のメリットとして、『少額から始められる点』が挙げられます。
購入や取引する会社にもよりますが、銀インゴットは300gで3,000円や1kgで5,500円と、基本的にまとまった資産が必要になります。一方で、投資信託や銀ETFは運用会社にもよりますが、100円からなどといった少額から投資できるため、リスクも少なく済みます。
1つ目のデメリットは『手数料がかかる点』です。
メリットにて、投資信託や銀ETFは申込金だけで始められると述べました。しかし、実際に運用を始めると、運用に対する『信託報酬』や『購入時手数料』などの手数料を別途支払う必要があります。
この手数料も踏まえて、利益が出るかどうかを考えなければなりません。
2つ目のデメリットとして、『専門家の運用でも損する可能性がある点』が挙げられます。
元本割れとも言われ、たとえ投資の専門家に依頼したとしても、投資金額を下回る事態に陥る可能性も十分あり得ます。
6.銀に投資する際にかかる税金は?
銀などの貴金属投資に限らず、投資をする際には手数料などとは別に税金が課せられます。
そして銀は投資方法や保管期間などにより、税金の種類や計算が変わります。
例えば、信託銀行の投資口座か、それとも現物での取引かでも課せられる税金に違いがあるのです。
ただし、銀投資含む貴金属投資は、給与所得が2,000万円以下で売却益が20万円以下ならば申告も税金も必要ありません。
これらをふまえたうえで、『現物投資』『投資信託』『銀ETF』の投資方法を例に、銀投資にかかる税金をみていきましょう。
(1) 現物投資
現物投資の場合は原則『譲渡所得』として扱われます。
譲渡所得とは、資産や投資の売却によって生じる利益や所得を指します。
銀投資であれば、銀インゴットを購入した価格と、売却した価格の差である利益が譲渡所得となります。
その際、購入価格より売却価格が低く損失したならば、税金はかからないので申告する必要もありません。
また個人の営利目的などで継続的に銀を売買するのであれば、譲渡所得ではなく、事業所得や雑所得に分類されるので、以下の税の計算方法は当てはまりません。
■ 銀の現物投資の控除込みの計算式
銀の現物投資は保有期間の長さにより税金の計算が異なります。
保有期間が5年未満以内である『短期譲渡所得』と、保有期間が5年を超えた場合の『長期譲渡所得』です。
このうち、後者の『長期譲渡所得』のほうがお得であり、『短期譲渡所得』と比べ半額になります。
以下が銀投資のみを行っている場合の例となります。
参考元: 金地金の譲渡による所得|国税庁
■ 2年前に銀の現物を100万円で購入し200万円で売却した場合の譲渡所得
・計算式: 売却価額-購入価額-特別控除50万円=短期譲渡所得
・実際の計算: 200万円-100万円-50万円=50万円
この場合の譲渡所得は50万円になります。
■ 6年前に銀の現物を100万円で購入し200万円で売却した場合の譲渡所得
・計算式: (売却価額-購入価額-特別控除50万円)×1/2=長期譲渡所得
・実際の計算: (200万円-100万円-50万円)×1/2=25万円
この場合の譲渡所得は25万円になります。
例に挙げた計算式は銀投資以外の譲渡所得や、手数料などを考慮していない単純なものです。実際は個人の投資の条件により数字が変わってきます。
また、銀投資を引き継いだ際は、自分が購入していない場合でも譲渡所得も引き継ぎ課税対象となります。この点も注意が必要です。
(2) 投資信託・銀ETF
投資信託や銀ETFは収益分配金と換金時の利益が課税されます。
現物投資にはない分配金は譲渡所得とは別の扱いとなるため、それぞれで税金を納めなくてはなりません。
また現物投資は個人で税金の申告等を行いますが、投資信託と銀ETFは販売会社に特定の口座を持つことで、税金の支払いや申告等を代わりに任せることも可能です。
基本的には投資信託や銀ETFは一律20.315%の税率による『源泉分離課税』が課されます。
この数字の内訳は『(所得税15%+復興特別所得税0.315%)+住民税5%』です。
復興特別所得税とは、東日本大震災の復興のために必要な施策の財源確保を目的として作られた税です。個人で所得税を納める際には、この税も合わせて納める決まりとなっています。
■ 銀の投資信託の売却の利益が5万円の場合の源泉分離課税
・計算式: 利益×20.315%=源泉分離課税
・計算例: 5万円×20.315%=1万1,575円
5万円から税金の1万1,575円を引いた3万8,425円を利益として受け取ることができます。
※細かな手数料などを考慮しない計算です。
(3) その他の銀関連の課税
投資以外でも銀に課される税金がありますので注意が必要です。
例えば、銀がインゴットではなくアクセサリーであり、それを売却した時・銀投資や銀そのものを遺産として受け取った時。いずれも金額などにより税が課されることがあります。
銀のジュエリーなどは、基本は生活用動産で課税対象ではありませんが、一個または一組の売却額(売却益ではありません)が30万円を超えた時に課税対象となるのでご注意ください。
実際の計算例は次の通りです。これは『(1) 現物投資』でご紹介したものと同様です。
■ 2年前に銀のジュエリーを20万円で購入し80万円で売却した場合の譲渡所得
・計算式: 売却価額-購入価額-特別控除50万円=短期譲渡所得
・実際の計算: 80万円-20万円-50万円=10万円
このように銀投資だけではなく、銀に関連する商品でも税が課される場合があります。
貴金属を購入・売却する際は、そこに関連して発生する税金も考慮しないと痛い目を見てしまうのでご注意ください。
7.投資をするなら金と銀どちらがいい? 銀投資の意外な過去
これまでのセクションでは、銀投資に関する話をしてきました。
では、これから投資を始める場合、金と銀どちらにするべきなのでしょうか。
答えを言うと、長期の保有を考えているのなら、『金(ゴールド)』を選ぶべきだと考えています。
そして、当社は金投資の中でも『国内金貨』をおすすめしています。
その最大の理由は、やはり銀の諸刃の剣とも言える特徴『ボラティリティが高い点』にあります。
先で話した通り、銀の市場は比較的小規模です。
それがゆえに、実は、過去に何度も投機マネーが突然流入して、相場が乱高下したことがあるのです。
これを『シルバーショック』と呼びます。
最も有名なシルバーショックが、1979~1980年に起きたハント相場(銀の木曜日)です。
当時、イラン革命や第二次オイルショックなどで金の価格が上昇していましたが、金と比べて銀は割安でした。
そこに目を付けたのがアメリカの実業家ハント兄弟です。
彼らは世界に流通する銀の3分の1を買い占め、それまで1オンス(≒31.1g)約6ドルだった銀価格は50ドル超まで急騰しました。
しかし、この事態をよしとしない取引所の規制強化などから、50ドル超まで急騰した銀価格は約10ドルまで暴落。
資金繰りに行き詰まったハント兄弟は最終的に破産してしまいました。
以上がハント相場であり、この他、シルバーショックは1996年・2011年にも発生しています。
一方、金は過去、シルバーショックのようなことが起こったことはありません。
よって、この点が銀を投資で利用する上での大きなリスクとなっているのです。
また、2020年からの価格の動きを見ると、金はゆるやかに上昇しているのに対し、銀は一定の値幅のなかで上がったり下がったりを繰り返しています。
そのことからも、これから投資をするのであれば『金』のほうがおすすめだと言えます。
ただし、金も結局は貴金属。
ハント相場の時の銀のように、投資物として扱える貴金属が金以外に誕生したとしたら、瞬く間に金の価格が暴落する可能性もあります。
そう考えると、長期で保有するのに100%向いているとは言い切れないでしょう。
「ほったらかしても良いレベルで安心して長期保有できる投資は無いのか……」
――そう感じた方におすすめなのが当社提案の『国内金貨投資』です。
具体的には、次のような記念金貨への投資を指します。
・天皇陛下御在位60年記念10万円金貨(金20g)
・天皇陛下御即位記念10万円金貨(金30g)
『金投資』と『国内金貨投資』の最大の違いは『額面価値があるかどうか』。
実は、上記で挙げたような記念金貨は、日本国の法律で定められた貨幣であり、額面の金額(10万円)が保証されています。
ゆえに、たとえ金の価格が暴落したとしても額面価格は維持されるため、長期での保有にもってこいの投資なのです。
国内金貨投資に関して、さらに詳しく知りたい方は『金貨投資とは』をご覧ください。
また、ご質問などがある方は、ぜひお問い合わせフォームまたはお電話でご相談ください。