金貨投資、手取り足取りおしえまっせ!
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お金としても使えた金貨 通貨の機能から金貨の価値を再確認

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通貨は、古代から現代に至るまで、人類が生活するうえで重要な役割を果たしてきました。
そして、その機能は時代と共に変化しています。
そこで今回の記事では、通貨の具体的な機能や、金貨が持つ特有の価値について解説します。

1. いつも使っているお金 そもそも通貨とはなにか?

日常生活で当たり前のように使われているお金。
しかし、その意味や仕組みについて考えたことはありますか?
お金とは一体何であり、通貨とはどのように定義づけされているかを紹介します。

■ 通貨と貨幣は同じ?

通貨と貨幣は似ていますが、厳密には同じではありません。
以下にそれぞれの違いを説明します。

1. 通貨(Currency)
通貨は、交換や取引の媒体として機能する物品を指します。
通貨は、法定通貨であることが一般的ですが、金属、紙幣、デジタルなどさまざまな形を取ります。

2. 貨幣(Money)
貨幣は、通貨の一形態であり、具体的に作られた金属や紙幣などを指します。
通貨の中で流通される物体として、取引や支払いに使用されます。
つまり、通貨は広く受け入れられる価値ある物品を指し、貨幣はその一形態。
通貨と貨幣は関連性はありますが、同一の物ではないのです。

2. 3つの通貨の機能

通貨は人類の経済活動において、大きく3つの役目を果たしてきました。
これらの機能を理解することで、私たちはお金に支配されるのではなく、有効活用し、より充実した生活を送ることができます。
それでは、具体的な機能をそれぞれみていきましょう。

(1)交換手段

昔は物々交換が主流でしたが、貨幣が登場して以降、交換は物対物ではなく、物対貨幣になりました。
そして今では、決まった金額を支払うだけで必要な物が手に入ります。

かつては、農夫が自ら生産した野菜を隣人の家族と交換し、その隣人は自分の生産物である羊毛を提供するといったやりとりが行われていました。
しかし、このような物々交換には問題がありました。

たとえば、この農夫は羊毛ではなく肉が欲しいこともあります。
しかし、隣人は肉を持っていません。
そして、肉を持っているほかの住民は、「野菜と肉の交換は割にあわない」と拒むこともありました。

このように、物々交換では欲しい物を得ることが難しいケースが出てきたのです。

しかし、貨幣を使用することで交換がスムーズになりました。
なぜなら、「野菜と肉の交換は割りにあわない」と思っていた住民も、自分の欲しい物と交換できるお金であれば交換してくれるからです。

今では、所定の金額を支払うことで欲しい商品を手に入れることができます。
たとえば、スーパーマーケットで果物を買う際に、その価格が10ドルであれば、10ドルを支払うことで果物を手に入れることができます。
貨幣を介することで、物々交換が円滑に行われるようになったのです。

(2)価値の尺度

通貨は、さまざまな物やサービスの価値を比較する際の基準としても機能します。
たとえば、ある市場でりんごが1つ100円、オレンジが1つ50円、柿が1つ150円という価格設定で取引されているとします。
この場合、お金を使って価格を比較することでそれぞれの価値が把握可能です。

たとえば、ある人がりんごとオレンジのどちらを買うか迷っているとします。
この人は、りんごが100円でオレンジが50円であることを知っているので、オレンジはりんごの半額であると理解します。
その結果、この人はお得なオレンジを選ぶかもしれません。

さらに、この人が柿にも興味を持っているとします。
柿が1つ150円であることを知った場合、りんご1つの価値は柿の価値よりも低いことがわかります。
そのため、この人は柿を買うか、もしくはオレンジとりんごの組みあわせで購入するかもしれません。

このように、お金を使って価格を比較することで、異なる物やサービスの価値を容易に理解し、選択を行うことができます。

(3)価値貯蔵

通貨には、価値を保存する機能もあります。
たとえば、野菜や果物は時間が経つと腐ってしまいますよね。

しかし、お金を使えば、取引後にも価値が手元に残ります。
たとえば、100ドルを支払った場合、手元には100ドルという価値が残ります。
このお金の価値は時間が経っても変わりません。

つまり、お金を持つことで、今持っている価値を将来に向けて貯蔵し、必要に応じて使用することができるというわけです。

このように、通貨は単なる取引手段だけでなく、価値を保存し、将来の需要に備える手段としても機能します。

3. 貨幣の種類はわけられる

貨幣の種類は、主に主貨幣と補助貨幣にわけられます。

日本では、製造される硬貨が1円、5円、10円、50円、100円、500円の各1種類ずつ6種類の貨幣に分類されます。
これらの硬貨は、通貨の単位及び貨幣の発行に関する法律によって「貨幣」と規定されていますが、本位貨幣ではなく補助貨幣的な性質を持っています。

補助貨幣は、小売取引や小額支払いに利用され、紙幣と共に経済を回しています。
ここでは、補助貨幣について掘り下げていきます。

■ 今はなき補助貨幣

まずは、補助的な役目を果たす貨幣についてみていきます。
そのためには、「臨時補助貨幣」の存在に触れなければなりません。

かつて、日本では1937年の日中戦争における戦局悪化に伴い、軍需用金属の需要が増加しました。

そして、この影響は貨幣の製造にも及び、「臨時通貨法」に基づいて調達しやすい金属で製造可能な「臨時補助貨幣」が生まれました。
さらに、第二次世界大戦後には、臨時通貨法の改正により臨時補助貨幣の額面が追加され、少額の取引に使用されたといわれています。

しかし、1988年に貨幣法及び臨時通貨法が撤廃されると、臨時補助貨幣も廃止になります。
そのため、現在の日本では法律的に定められた「補助貨幣」と呼称されるものは存在しないのです。

私たちが日々使用している500円や100円は、臨時通貨法時代に生まれた「臨時補助貨幣」の名残といえるかもしれません。

4. 貨幣にも使われている金

金は、古代から世界各地で通貨として広く使用されてきました。
最後に金が貨幣として採用された理由を紹介します。
日本ではなぜ金ではなく、紙幣や硬貨が貨幣の主たる存在になっているかも、見えてくるかもしれません。

■ 金貨も通貨の役割があった?

今の日本において、金貨は投資目的やアンティークコインとしてコレクションの立ち位置を確立しています。
しかし、かつては「金本位制」と呼ばれる金貨が通貨の役目を果たしていた時代もあったのです。

日本では明治時代に鎖国が解除され、世界各国との貿易が盛んになりました。
そして、日本政府はこの時期に金本位制の導入を検討しましたが、金の保有量が不足していたため、「銀本位制」を採用したのです。

そして、1897年の日清戦争の勝利により、日本は賠償金を得て金の保有量を増やし、金本位制を開始。
しかし、第一次世界大戦下では各国が金と通貨の交換を停止してしまいます。
さらに、その後も世界大恐慌や関東大震災などが起こり、日本で金本位制を継続することは困難になったのです。

また、第二次世界大戦後のアメリカでは、大量の金を確保することに成功し、米ドルと金を連動させることを決めました。
その結果、日本を含む各国は金と紐付けされた米ドルとの固定為替相場制を採用。
これが、米ドルを介して金と結びつく形の「金本位制」のはじまりです。

しかし、1971年、当時のアメリカ大統領リチャード・ニクソンが、「金と米ドルの交換停止」を突然発表するという出来事が起こります。
結果として、世界経済は混乱に陥り、ほとんどの先進国が変動相場制に移行しました。
そして、日本も金本位制から完全に離脱したのです。

5. 金貨は時代を超えても価値がある

金貨は持続的な価値を有する貴重な貨幣です。
金は自然界でも希少な資源であり、食物のように腐ったり消失したりしません。
このような特性により、金本位制でなくなった現在でも、金貨は投資やコレクションの対象としても評価されています。

さらに、金はインフレーションや経済の不安定さに対する保険としての役割も果たします。
経済が不安定な時期には、投資家たちは自分の資産を守るため、安定した価値をもつ金を求めるようになります。

金貨は時代を超えて安定した価値を有する存在です。
古代から人類の経済や文化の発展において重要な役割を果たしており、今後もその価値が続くことでしょう。

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