若者の投資への意欲からみるコイン投資の魅力

1. 投資に年代は関係ない? 現代の若者の投資への意欲

投資は近年若い世代も興味を示しており、年代に関係なく関心が高まっています。

2023年、世界的な投資専門家団体・CFAインスティテュートが調査を行ったところ、Z世代の回答者(18歳～25歳)の半数以上がすでに投資をしていました。
調査の中で、アメリカのZ世代投資家は8割以上が21歳になる前に投資をはじめていると答えています。

一方、日本では2022年、金融広報中央委員会が金融リテラシー調査のひとつとして「株式・投資信託・外貨預金・外貨MMFのうち、いずれかひとつでも購入したことがある人の割合」を調べました。

調査の結果、18～29歳・30歳代・40歳代・50～79歳の中で、特に18～29歳が伸びていました。
2016年では11.6%だったのが、2022年には20.2%と大きく増えていたのです。

日本のZ世代も、アメリカのZ世代と同様に投資への意欲が高まっているといえます。

■ 高まる金融リテラシー

金融リテラシーとは経済的に自立し、安定した生活を送るうえで必要な、お金に関する知識や判断力を指す言葉です。

特に若い世代の意識の中で金融リテラシーが高まっている理由としては、まずオンラインやスマホの取引プラットフォーム・金融サービスの拡大により、投資のハードルが低下したことが考えられます。

今は、ネット証券やスマホ証券などの普及で投資へのハードルが比較的低めです。
投資をはじめやすくなったことで、元々投資に興味や関心を持っていた層が動き出したのかもしれません。

また、強く横並び行動バイアスが働いていることも、若い世代が持つ金融リテラシーの高まりに関係しています。

横並び行動バイアスとは、周囲の多くの人が取っている行動の後を追う傾向のことです。
金融リテラシー調査では、他の世代と比べて特に18～29歳が高く出ています。

若い世代はSNSなどで話題になった物に興味・関心を持つことが多いです。
人生経験もまだまだ豊富ではなく、SNSなどの情報を鵜呑みにしてしまったり、家族や友人などの行動に影響されたりといった人が多い傾向にあります。

投資も「友人がやっているから」などといった周囲の人の投資行動に追随しているのかもしれません。

さらに、金融教育の量的拡大や質的向上により、金融リテラシーの基礎を身につけた人が増えたことも金融リテラシーが高まった理由のひとつです。

金融リテラシー調査によると、金融教育を受けた人と受けていない人では、金融リテラシーに関する問題の正答率に違いがありました。

たとえば18～29歳だと、金融教育を受けたことがある人の正答率は51.9%、受けたことがない人の正答率は39.5%でした。

やはり金融教育を受けたことがある人のほうが正答率は高く、18～29歳では約10%の差があります。

2022年からは、高校の家庭科の授業で資産形成のことを学ぶようになりました。
金融のことを学ぶ機会が増えたことで興味を持つようになり、金融に関する知識を多く身につける人が増えたといえます。

■ 若者の投資ブーム？ 今からはじめる資産運用

2014年に一般NISA(少額投資非課税制度)、2018年につみたてNISAが導入、さらに2019年に起きた老後2,000万円問題をきっかけに、若者を中心に投資ブームが広がっています。

そして極めつけは、新型コロナウイルスの流行です。
おうち時間が増えたことや、減給によって将来への不安が高まったことで、投資に興味を持ち、実際にはじめる人がさらに増えました。

今は「物価は上昇しているのに給料は上がらない」という状況が続いていることから、投資ブームは長期的に盛り上がることが予想されます。

若年層がはじめる資産運用としては、つみたてNISAが多い傾向にあります。
一定基準を満たした投資信託を対象とするつみたてNISAは、初心者にも取り組みやすい選択肢です。

また、NISA専用口座を開設する際の特典に惹かれて証券取引をはじめる人もいます。

ネット証券を中心に、自社のポイント付与やキャッシュバック、金利の優遇などで顧客の獲得競争が激化しているようです。

若者の投資ブームは今後も続くでしょう。

2. 若い時に投資をはじめるメリット

若い人が投資で得られるメリットは、具体的に以下のとおりです。

・長期運用で利益を多く受け取れる
・早い段階で投資の知識を身につけられる
・若いころから続ければ心にゆとりがうまれる

くわしく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

■ 長期運用で利益を多く受け取れる

投資を若いうちからはじめておくメリットは、長い期間多くの利益を得られることです。

たとえば、老後の資金を貯める目的で投資をはじめるとします。
60歳で退職すると仮定し、20歳から投資をはじめれば40年間投資できますが、40歳からだと20年間しか投資できません。
若いうちから投資をはじめたほうが、運用期間を長くとれます。

短期的に株価が下がるなどのトラブルに見舞われても、長期投資なら株価が回復するまで投資を継続可能です。

投資においてリスク分散は必須とされており、投資期間が長くなるほど収益は安定してきます。

■ 早い段階で投資の知識を身につけられる

投資の知識を早いうちから身につけられることも、若いときから投資をはじめるメリットです。

早くから投資に意識を向け、実際にはじめることで、世の中のお金の流れや経済、企業の仕組みを自分で調べる習慣が身につきます。
将来の資産形成やライフプランにもいかすことが可能です。

たとえば、近年特に耳にするようになったNISAは、少額投資非課税制度です。
NISA口座を活用すると、株式や投資信託の利益が非課税となります。

若いうちからNISAを利用すれば、将来の資産形成を効率的に進められるのです。

人は年を重ねるにつれ、どうしても自由な時間を取りにくくなります。
社会人になりたての頃は、仕事を覚えたり環境に慣れたりするのに必死でほかのことまで手が回らなくなりがちです。

休める日も限られていますし、家庭を持つとさらに時間を取ることは難しくなります。

学生など若いうちから投資をはじめることは、世の中に流れているお金についてしっかり学ぶ機会となり、メリットも大きいです。

何も大きい額から投資をはじめる必要はありません。
少額からはじめても、得られる知識や経験は多いでしょう。

■ 若いころから続ければ心にゆとりがうまれる

若い頃からの投資は、今後の心のゆとりにつながります。

金融に関する用語で「複利効果」と言う言葉があります。
複利効果とは、運用で得た金利や利益をまた投資することで利益が増えていく現象のことです。
投資期間が長いほど複利効果は高まり、効率よく利益を得られます。

たとえば、1,000万円を年利3%で運用した場合、元利合計は10年後に1,343万円です。
20年後は1,806万円、30年後は2,427万円とどんどん増えていきます。
30歳で運用をはじめたとしても、60歳には2500万円近くになっているのです。

60歳といえば、定年を迎えて収入がなくなるタイミングです。
定年後も、正社員とは異なる契約を結んで働く「嘱託社員」として働けても、現役の頃に比べると収入は大幅に減ります。

収入が減ると欲しい物・必要な物が買いにくくなるなどして生活に苦しさを感じ、気持ちに余裕がうまれません。

若い頃から投資をはじめていれば、収入が減ってしまっても心にゆとりができ、生活も安定します。

3. 今からでも間に合う コイン投資

コイン投資にはさまざまな種類がありますが、中でもおすすめなのが以下です。

・ビットコイン (BTC)
・イーサリアム (ETH)
・リップル (XRP)
・エンジンコイン (ENJ)

◆ ビットコイン (BTC)
ビットコインは世界初の仮想通貨です。
1000種類以上の暗号資産(仮想通貨)の時価総額を調べられるサイト・CoinMarketCapによると、時価総額ランキング1位です。

◆ イーサリアム (ETH)
イーサリアムは、スマートコントラクトを実行するプラットフォームです。

スマートコントラクトとは、取引者同士の契約を自動実行するシステムをいいます。
取引者同士の契約は前もって決められた条件に沿って自動で行われるため、締結後に契約を改ざんすることはほぼ不可能に近いです。
イーサリアムには、セキュリティ面が非常に強固であるという利点があります。

1日の取引量は100億円を超えており、時価総額もビットコインに次いで2位とかなりの上位です。

◆ リップル (XRP)
時価総額が約3兆3,000億円のリップルは、国際送金や銀行間のお金のやり取りによく使われるコイン通貨です。
最低購入価格は日本円で500円ほどのところもあります。

価格は仮想通貨取引所によって異なるものの、比較的安く買える点が魅力です。

◆ エンジンコイン (ENJ)
エンジンコインは、シンガポールを拠点とする会社・Enjinが発行する仮想通貨です。
主に Enjin Platformというブロックチェーンプラットフォーム上で利用されています。

時価総額はビットコイン・イーサリアム・リップルに劣りますが、専門知識がなくてもNFT(非代替性トークン)の制作から販売までを簡単に行えます。

非代替性トークンとは、ブロックチェーン技術を用いて取り扱うデジタルデータのことです。
個々のデータに識別子があり、簡単に複製できてしまう画像・動画・音声データをブロックチェーン上で管理し、コピーされないよう保護できます。

今までにない、新しい形態のデジタル資産とされています。

なお、紹介したコインはすべて国内取引所で取り扱っている暗号資産（仮想通貨）の中で金融庁に登録されているものです。
安全性・信頼性の高いコイン投資となっています。

■ コイン投資は手軽にはじめられる

仮想通貨取引において、デモトレードのサービスを提供していない取引所は多いです。
基本的には最初から自分の資金を使って実際に取引を行わなくてはなりません。

しっかり稼げるかわからない中で、自分の資金を投入することは不安が大きいでしょう。

しかしコイン投資は、少額からはじめられます。
いきなり多くの資金を使って投資するのではなく、少額での投資なら気軽にはじめやすいです。
もし失敗しても、取り返しのつかない損失を被ることはありません。

初めて投資をする場合は、リスクを最小限に抑えて少額からはじめてみることをおすすめします。

■ 待てば待つほどコインは高価になる?

長期的な視点で見ると一部の仮想通貨は成長し、価格が上昇する可能性があります。

仮想通貨市場は非常に変動的で、価格はさまざまな要因によって影響を受けます。
価格に影響を与えるのは、一般的に市場の需要と供給、投資家の感情、規制環境、テクノロジーの進歩などです。

しかし、全ての仮想通貨が必ずしも高くなるわけではありません。

投資を検討する際はリスクを理解し、自分の投資目的や戦略に合った仮想通貨を選ぶことが重要です。

4. 投資をはじめるなら事前に調査する

投資をはじめる際には、事前の調査と準備が非常に重要です。

まず、自分の投資目的を明確にしましょう。
資産を増やしたいのか、定年後のセカンドライフにゆとりを持ってよりよく生きたいと考えるのか、またはほかの目的があるかを考えます。
目標を設定することで、適切な投資戦略を練ることが可能です。

また、リスクの理解も必要です。
投資にはリスクがつきものだと考え、自分の忍耐力とリスク許容度を考えなくてはなりません。
各投資商品のリターンとリスクを比較して、バランスを取りましょう。

さらには、税金と手数料についても考える必要があります。

投資には税金と手数料がかかります。
投資をはじめる際は、なるべく手数料の低い証券会社や投資信託を調べ、コストを抑えましょう。

■ 投資をはじめる時期は思い立ってから

お伝えしているとおり、仮想通貨市場は非常に変動的です。
「はじめたほうがいいタイミングはいつなのだろう」と悩んでいても、正確にいつがいいのかは誰にもわかりません。

なので、興味を持った・思い立ったときからはじめてみるのがおすすめです。

運用したお金が1%でも増えたら、それだけで得した気分になります。
投資していたお金が暴落しそうと感じたり、少しでも怖くなったりしたらやめるなどして、投資額の増減やステイを繰り返して調整し、計画的に行うべきです。

もちろん若いうちからはじめるに越したことはありませんが、まずはしっかり投資について勉強し、リスクを理解しながら行うことをおすすめします。