日本の近代通貨制度が令和3年(2021年)6月に150周年を迎えることを記念して、「近代通貨制度150周年記念貨幣」が発行されることになりました。
気になるそのラインナップと、通貨制度にまつわるエピソードをここでご紹介していきます。
日本初!5千円金貨が登場!!
近代通貨制度150周年記念貨幣は3種類あります。
まず、品位K24の1万円金貨。重量15.6gで直径26mmのこの金貨は、令和3年6月16日から抽選販売申込みが開始となります。
次に注目なのが品位K24の5千円金貨! これまで5千円という額面の金貨は発行されたことがなく、今回が初となります。重量は7.8gで直径20mmと、金貨より一回り小さいサイズ。発行枚数は、1万円金貨、5千円金貨とも2万枚となっています。
最後に千円銀貨。こちらの品位はSV1000、重量は31.1gで直径は40mmです。
発行枚数は5万枚です。5千円金貨とともに、令和3年の9月頃注文受付開始予定です。
1万円金貨、5千円金貨、千円銀貨いずれも表面には「圓」の文字と「菊と桐」が、裏面には現行通常貨幣(6貨種)の図柄がデザインされています。
令和3年に入ってから2つめの記念貨幣、早く現物を見てみたいものですね。
紆余曲折あった日本の通貨制度の歴史
東京都中央区 日本銀行本店
江戸時代、徳川家康によって初めて統一された貨幣制度。
しかし、金貨や銀貨の質を落とし貨幣の数量を増やして幕府の財政難を切り抜けようとしたことから、物価が上がり人々を苦しめる結果となりました。
その後、江戸末期まで貨幣の改鋳がくり返されました。
貨幣制度を整えることができないまま、時代は明治へと移ります。
明治2年(1870年)に近代的な貨幣制度に整えようと、明治政府によって造幣局が設立されます。そして、貨幣制度の統一を目指し明治4年(1871年)に「新貨条例」を制定しました。
金貨を貨幣の基本とし、単位も「両」から「円」に改め、そして、その百分の一を「銭」、千分の一を「厘」と定め、十進法によること、純金1.5gを一円とすること、在来通用貨幣1両は1円とすることなどが定められたのです。これ以降、現在に至るまで「円」が日本の通貨の単位となっています。
なお、明治5年(1872年)に政府は旧紙幣を回収し、流通している紙幣を統一するために、新紙幣「明治通宝」を発行しました。しかし、明治通宝の偽物が出回ったことによって、政府は明治14(1881年)にデザインを一新した改造紙幣を発行。それは日本初の肖像画入りの政府紙幣で、神功皇后の肖像画が描かれています。
そしてその後、明治15年(1882年)に日本の中央銀行として日本銀行が設立されました。
江戸時代までさまざまな単位の貨幣が使われていた日本。混乱を極めた時代を得て、今から150年前の明治時代にようやく現在の通貨制度の基盤が出来上がったわけですね。
そう思うと近代通貨制度150周年記念貨幣の重みも変わってくるのではないでしょうか。
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初の5千円金貨発行の近代通貨制度150周年記念貨幣と江戸、明治時代の通貨・貨幣制度がなぜ変わっていったのか経緯と金貨の歴史についてお話をしましたが如何でしたでしょうか?
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近代通貨制度150周年記念貨幣金貨幣―
名称 |
近代通貨制度150周年記念貨幣1万円金貨幣/5千円金貨幣 |
発行国 |
日本 |
鋳造 |
造幣局 |
質量(g) |
15.6g(1万円金貨)/7.8g(5千円金貨) |
直径(mm) |
26g(1万円金貨)/20g(5千円金貨) |
厚さ(mm)
| - |
材質 |
金 |
品位(karat) |
K24 |
図案・表 |
「圓」の文字と「菊と桐」 |
図案・裏 |
現行通常貨幣(6貨種)の図柄 |
発行枚数 |
2万枚 |