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クラシック好きの方ならば反応してしまうデザインのコインがあります。それがウィーン金貨です。
オーストリア造幣局より発行されたこの金貨の表面には、世界的に有名なオーケストラ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会場「楽友協会 黄金の間のパイプオルガン」が刻まれ、裏面にはバイオリン、ビオラ、チェロ、ファゴット、ハープ、そしてウィンナ・ホルンがデザインされています。
このウィーン金貨、「ウィーン金貨 ハーモニー」とも呼ばれており、そこからも音楽的な要素を感じ取ることができます。
1979年以降毎年発行されているウィーン金貨には1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンスの4種の重量があり、例外として限定15枚で1,000オンスの金貨が2004年10月7日に発売されました。
この1,000オンスの金貨はウィーン金貨の15周年を記念して制作されたもので、直径37cm、重さ31.103kgものサイズから、世界最大の金貨としてギネスブックに認定されました。
なお、2005年に行われた日本国際博覧会では、限定15枚のうちの1枚を田中貴金属工業株式会社が買取り、オーストリア館に展示していました。
1,000オンスの金貨を作る際、通常の金貨と同じ方法では製造できないので、緻密な設計の後、コンピュータ技術を駆使してレリーフが施され、仕上げは手作業で磨きがかけられています。
そして、1枚完成するまでにかかった時間は130時間にも及んだといいます。
ウィーン金貨のモチーフとなっているウィーン・フィルハーモニー管弦楽団（以下ウィーン・フィル）は、世界最高レベルのオーケストラで、オーストラリアの外交使節であり、ウィーンでのコンサート、演奏旅行によってウィーン独特の音色を全世界へ届けています。
ウィーン・フィルは1841年に、オットー・ニコライ氏によって創立された歴史あるオーケストラです。
コンサートのなかでも、夏に行われるサマーナイト・コンサートと元旦に行われるニューイヤー・コンサートがとくに有名。
サマーナイト・コンサートは、シェーンブルン宮殿庭園で開催される入場無料の野外コンサートで、毎年10万人もの音楽ファンが集まります。
そして、ウィーン・フィルといえばニューイヤー・コンサート。第二次世界大戦後から毎年開催されており、ウィーン金貨に刻まれている楽友協会の大ホールを舞台に行われます。
こちらのコンサートを生で見るには抽選に当たるしかありませんが、世界80ヵ国でテレビ放送が行われるので、まさに世界中の多くの人がウィーン・フィルの演奏に酔いしれることができるのです。
オーストリア政府が発行する法定通貨のウィーン金貨 ハーモニーについてお話をしましたが如何でしたでしょうか？ウィーン金貨の詳細は下記となります。
| 名称 | ウィーン金貨ハーモニー |
|---|---|
| 発行国 | オーストリア |
| 鋳造 | オーストリア造幣局 |
| 質量（g） | (1oz)31.1g/(1/2oz)15.55g/(1/4oz)7.775g/(1/10oz)3.11g |
| 直径（mm） | (1oz)37.0mm/(1/2oz)28.0mm/(1/4oz)22.0mm/(1/10oz)16.0mm |
| 厚さ（mm） | - |
| 材質 | 金 |
| 品位（karat） | K24 |
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